「強度行動障がいのあるご利用者支援にたずさわる職員の基本姿勢 」を聴いたまとめ

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はるにれの里 佐藤さんのお話を伺いました。

まず心に響いたのが、「すてきな自閉症になってほしい」という言葉です。自閉症は病気ではないので、治す必要がない。自閉症で元気に豊かに生きてほしいと。

そして今回は、仕事への向き合い方や楽に仕事ができるような考え方を中心にお話をしてくださいました。

佐藤さんはご自身のことをいいかげんな人間だが、仕事に関しては「いい加減」で向き合いたいとのこと。

自閉症の方たちへの対応は支援がうまくいかない時の方が多い。だから1割バッターでよい。最近では「20回に1回うまくいったら上出来だと思っている。ただ、19回の試行錯誤を続ける意地は持っていたい」と。

自閉症の方たちへの認知度も上がってきたものの、やはり多数派の意見が尊重される。その中で、少数派の方たちを支援する自分たちも少数派であるはず。しかし、少数派は悪いことではなく、むしろ光り輝く可能性を秘めている。だからこそ、その魅力を多数派の方々に伝えるためのスキルは磨いていきたい。

そして支援に必要なこととして、次の6つを挙げられました。

  1. 特性の理解
    「理解に始まって理解に終わる」と言っても過言ではない。自閉症の方たちを理解するには、多くの学びが必要。それには何度でも基礎を繰り返すこと。同じ話を聞いても、感じるところはいつも違うはず。また応用は自分の実践を通して得られるものであって、人から聞いて身につくものではない。
  2. アセスメント
    感覚に頼るのではなく、アセスメントはとても大事。「障害があるからできない」のではなく、「特性に配慮した支援がなされていないからできない」ことの方が多いのかもしれない。特性に配慮した支援がなされれば、生きづらさが軽くなり、活動への参加も増えるはず。人が人をすべて理解できるわけではない。でもリスペクトがあれば、「理解しようと努力する」ことは当然のこと。
  3. 個別支援計画
    支援の「肝」。だからこそ、しっかり検証する必要がある。元々持っている力をできるだけ発揮してもらうには、その方の特性に配慮した支援が不可欠。だからこそ「構造化」があり、それは甘やかしではない。私たちが歩み寄らない限り、彼らが近づいてくれることはない。
  4. シミュレーション
    とても重要な時間である。支援が成功するかどうかは「準備で90%決まる」。支援の真っ最中ではなく、準備であたふたする支援者でいましょう。「うまくいきそうな予感」を味わえるだけでも準備の価値あり!
  5. 実際の支援
    うまくいかないことがたくさんあり、泥臭くてかっこ悪いもの。泥臭くかっこ悪くど、その方のためにはいずり回って努力しようとする人にはきっとたくさんのいいことがある。「あなたはのたうちまわれますか?あなたが担当するその方のために。」
  6. フィードバック
    次の支援につながる。支援の積み重ねが成長へ、そして成功体験を増やすことで自己肯定感へとつながっていく。特に「うまくいった支援」を思い出すことが大切。「うまくいった支援」は「その方の特性」と結びついているので、その支援を書き出すことにより支援のイメージができ、次の支援へとつながる。

支援者は「専門家」である。いつも基礎基本に立ち返り、うぬぼれない。学ぶことにお金と時間を惜しまない。自分の限界を知りつつも最大限の努力をする人である。

強度行動障がいのある方たちの支援をしていると、心が折れそうになることもある。結果を出すのは相手の人だから自分ががんばってもうまくいかないこともある。暴言を吐かれ、他害を受けることもある。ご家族のお叱りを受けることもある。

そんな時には、支援は「片思い」でいいということを思い出そう。あなたのことが好きで勝手にやってます・・・そう思うと楽になった。でも、自分にゆとりがないとそうは思えない。だから、時間を上手に使い、自分のテンションを一定に保って仕事をするための工夫も大切。

そして、時々かもしれないが、「ありがとう」を言っていただけることがある。口に出さなくても、支援したことに対して結果を出すことで「ありがとう」を示してもらえることがある。

感謝される仕事についていることに感謝しましょう。

「大変」な思いで仕事をしている方、おめでとう!「大変」という字は「大きく変わる」と書きます。あなたには大きく変わるチャンスがあるのです!

私たちにとっての「福祉の3K」とは・・・

「感謝される仕事である」「感動する仕事である」「家族が誇れる仕事である」

感謝されることに感謝しよう。感動の瞬間を見逃さないようにしよう。あなたの家族はあなたの仕事に誇りを持っているはず。だからあなたも自分への誇りを忘れないようにしよう。

 

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