発達障害福祉月間中央行事セミナーに参加したまとめ@公益社団法人日本発達障害連盟

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公益社団法人日本発達障害連盟が主催する「第54回発達障害福祉月間 中央行事セミナー」に参加してきました。

テーマ:「多様な人のつながりで共生社会を実現しよう!〜暮らしの豊かさと幸せ・生命の多様な育みと成熟社会でのハッピーエンド~」

トップバッターは、社会福祉法人ゆうゆう大原裕介理事長からでした。

大原さんが話すテーマは、「成熟社会の地域の隙間を耕す」というもので、15年前に北海道の当別町で始めたレスパイト事業のお話から、地域と障がいのある方が共存していくために乗り越えられた壁なども面白おかしくリアルをお話してくださいました。

なかでも、特に共感させていただいたことが、エンパワメントの視点と環境整備の点で、「障害者には本来ひとりの人間として高い能力が備わっているのであり、問題は社会的に抑圧されたそれをどのように引き出して開花させるかにある。」というお話です。また、「障害者支援の現場はどうしてもルーティンになりがちだが、それをクリエイティビティのある日常に変えていかないといけない」とも言われており、なるほどなととても良い気づきを与えてくださいました。ありがとうございました。

二番目にお話しいただいたのは、毎日新聞社野澤和弘さんでした。

野澤さんが話すテーマは、「成熟社会の豊かさと貧困」というもので、日本の時代背景(大家族から核家族へ)からの視点でご自身のインタビューに関するお話も交えて、日本の課題について考えていくことができました。

なかでも、日本の一番の課題は「人口問題」であり、「出生率の低さ」が問題視されていました。その理由として、人口が減少することで「地方自治体が維持できない」ことや「社会保障財源がなくなる」ことが挙げられました。

また、「どれだけ公的福祉を充実しても、家族の負担を全ては解決できない」という言葉が、自分も頭に入れておかないといけないことだと思いました。

大原さんと一緒の考えとして、最後に「我が事丸ごと」についてお話いただきました。

「我が事丸ごと」とは、厚生労働省が提案する地域共生社会づくりの方法です。(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000153276.pdf

それについて、野澤さんと大原さんは共に、「なんでもかんでもごちゃまぜにすれば良いわけではない」と提言され、「障害特性への配慮」やその専門性をもった人間が必須と言われていました。その理由として、自分たちが例えば、「障害者とお年寄りと子どもを一緒にしたら助け合って生きていけるからいいよね」と思ったとしても、感覚過敏で子どもの鳴き声が嫌な障害者もいれば子どもが走り回ると立位の保持が難しい高齢者は不安に思うかもしれないということなど、本人に一番迷惑がかかる可能性があるからです。

安易な考えで、パズルのように簡単に組み合わせられるのであれば良いかもしれませんが、「人について」のことなので複数のシミュレーションをしながら進めていくのが良いと感じました。

大トリでお話いただいたのは、社会福祉法人北摂杉の子会松上利男理事長です。

松上さんが話すテーマは、「意思決定支援と虐待防止のガバナンス〜人材、人財、人災、人罪〜」でした。

松上さんは、組織内のコミュニケーションの重要性について、「いかに風通しの良い組織風土をつくるかが、虐待防止につながる」とお話しいただきました。

また、障害者支援現場では、エビデンスベースの支援をしなければいけないと言われ、北摂杉の子会さまの取り組みの一つである「説明ができる支援」についてお話いただきました。

利用者の視点からの話では、「利用者は自分たち以上にエネルギーを使っている」と言われ、「彼らは支援に応えないといけないという重圧がある」と言われていました。

さらに、障害福祉施設での良い人材の確保についてもお話され、「きれいな施設」や「直接、従業員へ役割を伝えること」など魅力のある職場をつくることが人材確保に必要とお話いただきました。

 

今回のセミナー参加をきっかけに、障がいのある方が地域で共存していく社会を実現するための知見が広がり、アイデアや気づきをたくさん得ることができました。

事業に生かしていきたいと思います。

 

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