社会福祉法人北摂杉の子会の法人設立20周年記念講演会に参加しました!

time 2018/02/07

社会福祉法人北摂杉の子会の法人設立20周年記念講演会に参加しました!

社会福祉法人北摂杉の子会 20周年記念

社会福祉法人北摂杉の子会、20周年記念おめでとうございます。今回は、講演を聴きながらメモしたことをこちらにまとめさせていただきました。とても良いお話ばかりでしたので、お役立ていただければと思います。午前の部は毎日新聞社の野澤和弘さんの講演から始まりました。

事業所は量から質へ変化していく

まずは、冒頭に「これからの日本と障がい福祉に期待されていること」についてお話をいただきました。その上で、日本の福祉の変化についても触れられました。

【日本の福祉の変化】

春からの報酬改定(野澤さんはアドバイザリーとして参加)放課後デイサービス・就労継続支援A型などから予算を絞って高齢化した障がい者の保障にあてられることに

そもそもなぜ、障がい福祉サービスに国が予算をさくようになったのか?

障がい者自立支援法から大きく変化この法律によって予算が伸びた裁量的経費ではなく事務的経費に変わった一つの分野で予算が二桁ずつ伸びている分野はない当初から予算は現在3倍に増えた→その背景には各政党の中に障がい福祉に熱心な政治家がいた水面下で彼らが一体となって進めてくれたおかげである。

栃木の虐待があった施設

「儲かるから」障がい福祉をやっていた結果→施設でクルーザーを購入していた(海がないのに)→所持していた理由が、障がい者が脱走したとき用。さらに、この法人では内部で、「虐待をして良い障がい者のルール」があった。それは、極めて悪質であった。

全国の支援の質を上げる取り組みをしていきましょう

それには、支援の方法を評価する仕組みづくりが必要となってくるであろう。

【職員の人材不足問題】労働力不足について

〈大原さん(社会福祉法人ゆうゆう)の例〉

 24歳で起業して10年目。今年、新卒を9人採用(130人の申し込みがあった)。

福祉は人が集まらないのではなく、集めていないだけ

何が原因か?

求職者が思うこと、「(障がい福祉業界は)いつ募集しているのかわからない」。→障がい福祉の法人(Webサイトの)求人ページが不充実。「いつでも募集してますよ!」では、いつどんな人が必要なのかが、わからない。また、ガバナンスが悪いことも大きな要因。

新卒採用はどうか?

・専門学校や福祉コースへ進む人材が減少

・優秀な人は資格をとらして公務員へ進めさせる

一般企業からのヘッドハンティングはどうか?

・興味がある人はたくさんいる

・情報が不足している

・成功モデルがない

良い人材を確保した法人はどんどん伸びていく

大事なことは、「収益を人材確保に回せるか」。なかなか難しいことではあるが、そういう法人は良い人材を確保していっている。

これからの日本社会

・高齢化と人口減少

・出生率が上がっても女性の割合が少ないので相殺される

・人口が減っているのに75歳以上だけ増えていく医療費がとてもかかってくる

人口減少の何が問題か

・世界全体が減っているのなら良いけれども

・地方自治体が維持できない

・社会保障の財源が確保できない

・労働力不足

・安全保障のリスク

これからの障がい者福祉の役割

人口減、働き手不足・地方の衰退

①コミュニティ再生、産業振興

「我が事・丸ごと」の地域共生型福祉

  • 地域包括ケアの深化
  • 高齢・障がい・児童の縦割りから「丸ごと」へ
  • 支える側と支えられる側の融合

〈「我が事・丸ごと」とは〉

一つの福祉事業所が高齢者から障がい者、子どもまあで福祉サービスを提供できるよう規制緩和。障がい者支援の事業所が高齢者向けヘルパー派遣やデイサービスの運営が可能に。保育士、看護師、社会福祉士などの国家資格カリキュラムの一部を統合。社会福祉法を改定し、小学校区のような身近な圏域ごとに生活課題を発見し、解決する体制づくりを市町村の努力義務とする。

②AI(人工知能)、ロボットが人間に代わる

人間らしい能力(役割)、文化芸術

地域づくりコーディネーター(医療+福祉+司法+街づくり+ビジネス+農業・・・)

【事例】

べてるの家(北海道)→こんぶの切れ端を安く仕入れて袋詰めしてネット販売

恋する豚研究所→就労A型で廃棄用食材を肥料に特殊加工して、美味しい豚を飼育(しゃぶしゃぶセットおすすめ)

愛媛の精神病棟建物全部壊して小規模グループホームなどをつくった→そして仕事もつくった→カウンセリングは当事者が一番落ち着く場所で行う(道端でもOK)

障がい者の芸術文化(アール・ブリュット)スウェーデンの人が日本視察に来るほど進んでいる

③認知症、依存症、うつ、ひきこもり、困窮家庭の子どもの増殖

生きにくい人々を支援する牽引役

制度ではなきないこと

自殺率が高い孤立、疎外感が原因

【午後の部「シンポジウム」】

野澤さん、大原さん、田中正博さん、平野さん、松上さん

〈2月にあるアメニティーフォーラム(社会福祉法人グロー 北岡理事長)〉

北摂杉の子会からは平野さん、山根さんが登壇する。野澤さん、大原さんもメインで参加する。

今回はアメニティーフォーラム のプレ版として、お話をしていただければ(松上さん)

〈田中さん〉

テーマ:厚生労働省との打ち合わせで決まったこと

行政への障害者福祉法改正の際のガイドラインを作成

日中支援型グループホーム

〈大原さん〉

北海道当別町

4人で始めた法人が現在150人の法人になった

【ケアマネジャーではできないこと】

小学生の女の子に85歳認知症女性が筆文字教室

IQ140のデイサービスに通う少年と認知症の老人で囲碁

高齢者に生きがいを与えて、見守りをしてくれる存在

現在チャレンジしていること:福祉が経済を回せる可能性(資金調達)

 ・寄付をしたい人

 ・投資をしたい人

当別町しか使えない商品券を200万円分発行地域経済が回って400万円分の価値が生まれるかの実験

大学と連して生活困窮者(児童・障がい者)に職業訓練

〈平野さん〉

社会福祉法人北摂杉の子会は、法人設立のために親御さんがご尽力された。

発達障がいのある方の支援に特化して大阪府全域で活躍する

eラーニングの活用(新人・非常勤職員向け)←弊社とコラボ

「人材育成プロジェクト」

非常勤の職員の皆さんの人材育成についての検討

・主任級の方を対象にマネジメント研修

〈シンポジウム〉

野澤さん「一つの法律をつくることは未来をつくることだ」。

Q:差別解消条例、手話条例の制定を家族会から行政へ求めている、どうすれば?

A2013年に障害者差別解消法をつくって2016年から施行された。

   千葉では1年半くらいかけて条例をつくった。

   県庁で官民共同でやっていく方向性をまとめた

   県議会を説得するのが一番大変だったが、自分たちを必死に守ってくれたのが、

   県職員の方々だった

   プロセスが大事(事前に相談をして進めていくこと)

   国の法律の欠陥として、差別を受けたら相談できるところがない

   既存のもの(リソース)を活用しようとした

   毎年200件の相談(県の職員が頑張ってくれている)

   市レベルで条例ができている(明石市ができた合理的配慮に市が補助金を出した)

   浦安市、障がい者と高齢者の虐待や差別に関しては、市が専属で2人対応できる体制

〈松上さん〉

「障がいのある人たちが地域の中で安心して暮らし続けることができる仕組みづくりがまず重要」

地域生活支援拠点の事業が要だが、なかなか市町村で進まない

今回、日中活動支援型の新しい制度ができた

〈田中さん〉

3年後の見直しの前に、高齢化、重度化、親亡き後の住まいの確保」

【今後のグループホームのあり方について】

7名、ショートステイ6名(ショートが必置になった)

20名以内で運用していく方向元々は高齢者を対象に

グループホームは日中活動はしないイメージだった今回は日中活動をする方向で進めた

住まいの確保を具体化するために拠点型の施設で対応

市町村に1個としばりをつくった建物を建てる資金の確保がないのが問題

〈松上さん〉

拠点を置いた上で支援すること

面的整備(高槻市も推奨)地域との連携(厚労省と3回議論してきた)

建物をハードでサポートしても支援をする人のソフト面(質)が大切

【砂川厚生福祉センター】

3分の1が行動障がいを改善したが地域に戻れない地域に受け止めるところがない

Q:「人材の育成と教育と採用のアドバイスが欲しい。近隣に大学がなくてアプローチが困難」

〈大原さん〉

社会福祉法人が、若い人に対して情報発信ができていない

フクシゴト(face to Fukushi東京と大阪で就職フェアをしている

障がい福祉の法人さんの中には、利用者さんに伝えるパンフレットを使って新卒者を集めようとしている法人がいた。それでは集まるわけがない。デザイナーを入れたり、取材をしたりして改善していった。現在は120法人が賛同して参加してくれるようになった。

大学に期待するのは?

人材を育てる部分に一枚岩になっていない大学に人材不足解消を頼るのは間違いなのかもしれない。インターン制度や実習などのチャンスなどを活用すべき

〈松上さん〉

人材が不足しているのは福祉だけではない。チャンスを生かしきれていないのではないか実習に来た際に「働きたい」と思わせれているか逆のメッセージになっているのではないか

〈野沢さん〉

福祉の魅力をしっかりと学生に伝えられていないのではないか

この仕事の本当の面白さを伝えること(資格取得の話をしない)→ゼミでは、虐待の生々しい話からする

日本型雇用は世界と比べると極めて異様メンバーシップ型雇用、バックグラウンドを考慮するヨーロッパではどういう仕事をするのか、成果主義→私たちは、新卒一括採用にこだわらなくて良いのではないか?

【東大生の事例】

頭も良くて、コミュニケーション力もあって大手企業からどんどん内定をもらっていた。しかし、全部辞退して障がい福祉で働きたいと志願した。(野澤さんのゼミ生)当初、滋賀のグロー、ゆうゆう、福祉事業団、北摂杉の子会で迷っていたが、滋賀のグローを選んだ(成功モデルがないのでとても悩んだ)。よかった点として、内定者にマレーシア研修を提供行い、他の東大生が憧れからか、ざわめいたらしい。(福祉の印象を変えた可能性がある。)この若い世代によるイノベーションが鍵になるのでは

〈松上さん〉

現在は、関学のゼミと連携をとっている。その中で、障がい福祉で働くイメージに誤解がある。私たちから、情報提供をすることが重要。もし、こういう人材が欲しいとなれば、そういう人材を獲得するための戦略を立てることが重要である。

〈田中さん〉

福岡市の事業所半年で家で過ごせなくなった行動障がいのある利用者さんをトリートメントする常勤2人(あとは元コンビニアルバイトのおじさんなど)→非常勤の方には、アセスメントをした結果とアセスメントの対応をした支援をすることだけを求めた→非常勤の方たちを活用できる働き方を提供することが大切(それは最初の段階から行うこと)

〈松上さん〉

横浜のやまびこ園の方にスーパーバイザーをしてもらっている。そこで非常勤職員への評価を外部からも行なってもらい、職員のモチベーションにもつなげている。

〈平野さん〉

レジデンスなさはらでは、20名の方が暮らしていて、支援区分が平均5.85である。現在35名の従業員のうち正社員が5名で運営している。立ち上げ当初は、先生や経験者が一緒にやったが、福祉経験がある方の方が利用者さんに怖気付いてやめてしまった。その際に、非常勤の方がやめてから人員補充で募集をかけてもなかなか集まらないという現実をみた。その結果、今の職員にいきいきと働いてもらわないといけないということに気づいた。

職員にいきいきと働いてもらうために行なっていること

ミスは責めない原因を考える

強み弱み調査→弱みを強みに変えていく取り組みをすることで、強みと弱みのバランスに変化が起こった

さらに、家族に対する不満足度調査を行い、次年度に反映させる取り組みも実施。このような全体で成長している文化をつくっていくことが大切。レジデンスなさはらは現在、離職率3%に収まっている。みなさん、生き生きと働いてくれている。働き続けるのは、そこに魅力があるからだと思う。

働く人をサポートする仕組みがないのに利用者さんに支援できるのか?

職員のアセスメントをしている→なかには、元自衛隊や元夜のタクシードライバーの非常勤職員がいる。人付き合いが苦手な方は夜勤、力のある人は入浴介助など配慮もしている。現在は、支援での成功体験を重ねた方が主役となって活躍してくださっている。

〈野澤さん〉

社会福祉法人が全部良いとは思っていない、株式会社が全部悪いとは思わない。が、がっかりすることが多い。

日本の営利企業はダメだと思うことが多い。なぜなら、

・ダラダラ働いて生産性が低い

・結果よりも努力や会社への忠誠心が評価される

それでは、イノベーションが起こらない。難しい分野にちゃんと向き合っていないとイノベーションなんか起こらないのではないかと思っている。ものによる豊かさよりも、困難の解決の方が大切である。

Q:「行政への気持ちが冷めてきています。一緒に進めていきたいが市が制度に当てはめたがるので、進めづらい。」

〈大原さん〉

当別町にロイズの本社がある→市の税収の7割がロイズ(ロイズ、役所、医療大学、ゆうゆうの順番)

新卒採用は、ゆうゆうがダントツでトップ。若者の定住には、ゆうゆうしか成果が出ていない。どのように若い人の定住人口を増やし、どのように少子化対策を練っていくか。私たちは、街のブランディングを担っている。

まずは、行政に対して前向きに接しているか?を点検すべきだと思う。こういうことを行うことが街の人口不足問題を解消できるのではないか?と提案する。福祉計画、街の総合戦略である。世帯家族が増えた一例がどれだけ凄いことかを街全体とどのように共感するかが大切。また、トップが変わっても対応してもらえるように、ゆうゆうと付き合えば潤うということを認知させるように努力している。

〈田中さん〉

ノースカロライナ州の法人は、情報発信のスピードがとても早かった。(「日本から勉強しにきた」とホームページにアップ)それは、地域資源の宣伝を住民に行うことであり、自分たちが必要とされていることを知ってもらうことに繋がる。

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この記事を書いた人

志村 駿介

志村 駿介

株式会社Lean on Me 代表取締役CEO 大阪府 高槻市出身の1990年3月2日 生まれ 生まれて3年後から、いつも思い出し笑いさせてくれるダウン症の弟と過ごす

Special Learning 認定事業所

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