アメリカ

オレゴン州の障害者人口について

オレゴンってどこ?

僕は2015年4月に1ヶ月間、米オレゴン州の障がい者支援の現状を見てきたわけですが、そもそもオレゴンの場所を知らない人もいると思うのでサクッと説明したいと思います。オレゴンは、アメリカ西海岸にありカリフォルニア州の真上に位置します。東日本大震災が あった2年後に津波で飲み込まれた日本の瓦礫がオレゴンのビーチに漂流したという情報もあり、日本と緯度がほぼ同じところにあります。

オレゴン州の全体の人口

オレゴン州の18歳以上の全体人口は、約288万人と言われています。そのうち、18歳以上の障がいのある方の人口は約80万人と言われており、およそ3分の1に値します。

(参照先:U.S. Department of Commerce2014 Annual Report on the Health of Oregonians with Disabilities)

あまり、パッとしませんか?

では、これを大阪府の人口と比較してみたいと思います。大阪府の全体の人口は、約885万人です。そして、大阪府の障がい者の人口は約52万人と言われており、およそ5分の1に値します。

(参照先:H28年5月現在 大阪府HP大阪府における障がい者の状況等大阪府における障がい者数より)

これらから、オレゴン州の障がい者人口の割合が大阪府に比べてとても多いことがわかります。また、これがアメリカ全体だと障がい者人口が平均で4分の1と言われており、アメリカの中でもオレゴンは障がいのある方が多いと言えます。なぜかというと、オレゴンの障がい者支援者の知識・実技水準が高く維持されていることで、支援水準と生活環境が高度に維持されているため、近隣地域から障がい者が移住してくる数が非常に多いからです。また、障がいのある方への理解も進んでおり、この割合は、地域ぐるみでの障がい者支援が成立していなければ破たんしてしまう割合ともいえます。日本でも障がいの有無に関わらず、支え合って生きていける社会が広がれば良いですね。

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ノーマライゼーションについてアメリカでの考え方

ノーマライゼーションって?

ノーマライゼーションとは、

違いを吸収して全体を均一化すること。
障害をもつ者ともたない者とが平等に生活する社会を実現させる考え方。
とGoogleで検索をかけるとでてきました。障がい福祉の業界でよく言われる考え方ですが、障がいのある方の権利を尊重する重要性を唱える一方で、一般社会ではあまり浸透されていない気がします。なぜでしょうか。それは、誰もが平等な社会というものがよくわからないからです。よくある企業の感じで言うと、「メリットを教えてくれ!」ということになります。ではノーマライゼーションのメリットってなんでしょうか。ちょうどアメリカの論文でメリットが書かれた良いものがあったので紹介したいと思います。

ノーマライゼーションの概念と理論

これは、ダウン症のお子さんがおられるウィリアム(WILLIAM G. BRONSTON, M.D.)さんが書かれた論文で、この中にノーマライゼーションの大切さを書かれているので紹介したいと思います。一つ目に、The first is for consciousness-raising. Normalization will help us….冗談です。日本語で説明します。まず初めにウィリアムさんが言われているノーマライゼーションのメリットは、「意識向上」です。「ノーマライゼーションは私たちを助けます。例えば、知的障がいのある方が社会で遅れているという指摘に対して、私たちは社会制度を変革する上で非常に遅れている。」と言われています。全て「自分ごと」として考えることが世の中の見方を変え、さらに自分自身の意識を向上させるというように捉えられます。深いですね。二つ目に言われているのが、「強力な整理ツール」です。だんだん、アメリカっぽくなってきましたね。「例えば、接客をする際にお客様に細かな配慮ができたサービスとは何かを考えるとき、障がいのある方への接客を想像するとサービスの方向性が見える。」と言われています。確かに、障がいのある方の中には身体が不自由な方や大きな音が苦手な方、いろいろな方がいるのでその方たちに配慮がなされたサービスを提供しているとどんなお客様にも最良のサービスとして提供できるかもしれませんね。ノーマライゼーション、障がいのある方への配慮を考えるきっかけになれば良いと思います。
(参考資料:Concepts and Theory of Normalization)
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